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VBA 変数名などの命名規則
はじめに
Excel VBA マクロの命名規則を紹介します。
変数名や関数名、モジュール名などの名前にはルールがあります。命名規則に違反した名前は使用できません。
標準モジュールの名前を変更するには、プロパティウィンドウからオブジェクト名を変更します。
Pascal 形式 と camel 形式 を使った名前の付け方も紹介します。
命名規則
変数や関数、モジュールなどの名前に、次のものは使用できません。
- 頭文字に数字や記号:1tips や _tips のように数字や記号を名前の先頭に付けられません。2 文字目以降であれば大丈夫です。
- 一部の記号:スペース . , : ; ! @ & $ # など、この他にも多くの記号を使用できません。構文などで使用される意味のある記号は使用できません。
- VBA のキーワード:Public, Sub, Integer, If など、キーワードとして使用されているものは使用できません。
- VBA の関数:Len や Abs などの関数と同じ名前は使用できません。Val や Left など一部の関数と同じ名前は使用できますが、混同するため使用しない方がいいです。
- 同じスコープで同じ名前:同じ関数の中に同じ名前や、標準モジュールの中に Private で同じ名前などは使用できません。
違反した名前を使用したときは「修正候補: 識別子」や「不正な文字です」や「オブジェクト名が不正です」のエラーメッセージが表示されます。
モジュール名を変更する
標準モジュールやクラスモジュールの名前を変更するには [標準モジュール] や [クラス] を選択した状態で、プロパティウィンドウから [オブジェクト名] を変更します。
標準モジュールについては「標準モジュール」をご覧ください。
クラスについては「クラス」をご覧ください。
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名前の付け方
一般的に名前には Pascal 形式 (パスカルケース) と camel 形式 (キャメルケース) のどちらかを使用します。
- Pascal 形式 (パスカルケース) :単語の頭文字を大文字にしたものです。
例:TipsFound , VisualBasic - camel 形式 (キャメルケース):最初の単語を小文字にして、続く単語の頭文字を大文字にしたものです。
例:tipsFound , visualBasic
Pascal 形式 (パスカルケース) が使われるもの:
- 標準モジュール
- クラス
- 構造体
- 定数
- Enum
- Public なもの (変数や関数など)
- Private な関数
camel 形式 (キャメルケース) が使われるもの:
- Private な変数
- Dim (ローカル) な変数
- 引数
名前に略語を使用するのはなるべく避けます。その意味が伝わらないことがあります。できるだけわかりやすく、かつ短い名前が最適です。ただし For 文のインデックスや重要な意味を持たないローカル変数などは 1 文字にすることがあります。
i , s
統一する
重要なのは統一することです。会社の中で他の人と違う形式で名前を付けると、その形式の意味がなくなってしまいます。上記の分け方はあくまで例です。決められたルールがあるならそれに従います。