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エクセル RANDARRAY 関数:乱数の配列を作成する
はじめに
エクセルの RANDARRAY 関数の使い方を紹介します。
RANDARRAY 関数は配列で乱数を発生させます。「RAND 関数」や「RANDBETWEEN 関数」を配列に対応した上位互換の関数です。
=RANDARRAY(5,1) のようにして、5 行 1 列の配列でランダムな小数を取得できます。
=RANDARRAY(1,5) のようにして、1 行 5 列の配列でランダムな小数を取得できます。
=RANDARRAY(,,0,10) のようにして、0 から 10 までのランダムな小数を取得できます。
=RANDARRAY(,,0,10,TRUE) のようにして、0 から 10 までのランダムな整数を取得できます。
=RANDARRAY() を入力後に F9 キーを入力して、乱数を固定できます。
他の関数と組み合わせてランダムな結果にできます。
RANDARRAY 関数の引数
RANDARRAY()
0 以上 1 以下の小数を含む乱数を取得します。
RANDARRAY(行数, 列数, 最小値, 最大値, 整数)
行数と列数の範囲に最小値から最大値の範囲の乱数の配列を返します。整数で整数値のみ取得するように指定できます。
引数「行数」 | 省略できます。省略すると 1 行の配列を返します。 配列の行数を指定します。 | スピル化 |
引数「列数」 | 省略できます。省略すると 1 列の配列を返します。 配列の列数を指定します。 | スピル化 |
引数「最小値」 | 省略できます。省略すると 0 以上の乱数を生成します。 乱数の最小値を指定します。 | スピル化 |
引数「最大値」 | 省略できます。省略すると 1 以下の乱数を生成します。 乱数の最大値を指定します。 | スピル化 |
引数「整数」 | 省略できます。 FALSE または省略:小数を含む乱数を生成します。 TRUE:整数のみの乱数を生成します。 | スピル化 |
スピル化:セルの範囲や配列を指定すると結果が「スピル」します。
結果が最初から配列のため、セルの範囲や配列を指定してもその通りにはスピルされません。
使い方
RANDARRAY 関数の使い方を紹介します。
0 以上 1 以下の小数を含む乱数を発生させる
0 ~ 1 の小数を含む乱数を発生させます。セルが再計算されるたびに新しい値が取得されます。
5 行 1 列の範囲に乱数を発生させる
5 行 1 列の範囲に小数を含む乱数を発生させます。
1 行 5 列の範囲に乱数を発生させる
1 行 5 列の範囲に小数を含む乱数を発生させます。
3 行 5 列の範囲に乱数を発生させる
3 行 5 列の範囲に小数を含む乱数を発生させます。
範囲を指定して小数を含む乱数を発生させる
1 ~ 3 の範囲で小数を含む乱数を発生させます。
=RANDARRAY(5,1,1,3,FALSE)
範囲を指定して整数の乱数を発生させる
1 ~ 3 の範囲で整数の乱数を発生させます。
小数の桁数を指定して乱数を発生させる
少数点第 1 位の桁数で乱数を発生させます。「ROUNDDOWN 関数」を使用して小数を切り捨てます。
「ROUNDDOWN 関数」の引数に RANDARRAY 関数の配列を指定すると、結果は配列になり複数のセルに表示されます。これはスピルという機能によるものです。
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解説
セルが再計算されるたびに新しい値が取得されます。セルを編集したり、F9 キーを入力するとワークシートが再計算されます。
引数「行数」と「列数」には 1 以上の整数を指定します。
引数「行数」または「列数」が 0 のときはエラー #CALC! になります。
引数「行数」または「列数」が負の値のときはエラー #VALUE! になります。
引数「最小値」が引数「最大値」より大きい値のときはエラー #VALUE! になります。
引数「整数」が TRUE (整数) のとき、引数「最小値」または引数「最大値」が小数を含むときはエラー #VALUE! になります。
引数が文字列のときはエラー #VALUE! になります。
乱数を固定
取得した乱数を固定するには =RANDARRAY() を入力した後に F9 キーで確定します。数式が値に変換され固定できます。